アクセス解析CGI

グッバイレーニン


2003年の作品。「グッバイレーニン」 。よかった!の一言。
チープなことばであるけれど、そういわずしてなんと言う。そんな感じ。
母親を思う息子と、もうすこし距離の取り方を計る娘。ベルリン壁崩壊。家族の絆、時代の流れ。
息子の郷愁と、両親である夫婦の愛情。
母親思い(家族思い)の息子の目を通して推し進められる父親不在の母子家庭。
共産国家の崩壊とアイデンティティの組み替え。
時代についてゆく柔軟性豊かな人々の向かい側に存在する「取り残された人々と価値観」。

そういったものが実に丁寧に繊細に描かれています。
監督自身の性格なのか、その几帳面さがすべて「吉」と出た秀一作。

テンポの良さは映画でも書籍でも、優れた作品の共通項でありますが、この映画も多分にもれずテンポがよい。重たくなりがちな素材を集めたとは思えない軽快な展開。
それでいて粗雑な印象がまったく無く、この監督「グッバイレーニン」が長編2作品目とのことですが、今後は要チェックです。

主人公アレックスの若さと素直さと可愛らしさ、健気さ。
大人になる直前のみずみずしさ切なさと優しさが、美しく描き出されています。

ベルリンの壁が崩壊するのをテレビでみていた人なら、ぜひこの映画で当時の若者代表「アレックス」の心の動きと成長を確認してほしいと思います。
どうぞ機会があったらぜひご覧ください、と強く勧める映画です。

Posted: 金 - 4月 15, 2005 at 09:34 午前        


©