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親の苦労子不知


昨夜クリスマスイベントの一環として、都内の某ホテルに宿泊しました。
通常なら我が家から目と鼻の先、混雑してても車で10分の距離ですが、さすがにクリスマスイブともなると、そうはとんやがおろしません。
バックシートの子供達がうとうとしてしまうくらいの時間をかけて、ようやく到着したのが7時半。
チェックインをすませて部屋へ飛び込み、荷物をほどく間もなくドアベルの音!

はーい! 返事をすると、誰かがドアの向こうで「ほっほっほっ」
いぶかしげな表情を浮かべてドアを開けると、そこには大きな袋を持ったサンタがっ!

ああ!

このイベントのためにどれだけの苦労があったことか!
仕事の調整、夫とのスケジュール調整、プレゼントの手配、ホテルとのやりとり。
この瞬間のためにはらった苦労の(めんどくささの)数々が去来して、母は思わず絶句です。

息子達とサンタはクリスマスの歌を歌い、握手をしたり、言葉を交わしたり、
楽しそうにしています。

この日のために相当な無理をしたために徹夜明けの夫はビッグプロジェクトをやり終えた
達成感と、体力消耗と、激しい睡魔のためにぼんやりしています。

「写真、とんなさいよっ!」
小声で一喝しながら足を蹴飛ばすと、のろのろシャッターを切り始める始末。

プレゼントをもらい、サンタが出て行くと長男がひとこと。
「彼ね、ジェフっていうの。5月にフロリダから来たんだって。留学生らしいよ」

『???????!!!!!!!』

楽しそうにおしゃべりしてたと思ったら、サンタの素行調査をしていたなんて!
確かに、サンタは若く日焼けしたスリムな白人男性だった。
あきらかにサンタらしくない、ただ「白人」というだけのサンタコスチュームの男性に「わーい!」と
歓声を上げられるほど、息子達は小さくなかった、ということです。

「にせものサンタはアメリカ人! にせものサンタはアメリカ人!」
親の多大なる取り計らいと気苦労なんてなにも知らない次男は、
サンタにあった興奮と、夢が破られた悲しさからか、彼の感情はゆがんだ叫声となってやみません。

楽しいはずの、素敵な思いで作りのためのイベントが家族に与えたくれたものは、
どうやら「クリスマスの喜び」ではなかったのを、悔しいながらに認めないわけにはいきません。

どうしたらいいのか、すっかり疲労してしまった私は、子供達が寝静まるよりも早く、
バーのミニチュアボトルをつぎつぎに空けるしか手がありませんでした。

Posted: 土 - 12月 25, 2004 at 01:49 午後        


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