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こんなのも?


一家の主婦が、2児の母であるおかあさんが、仕事で2週間も家を留守にする、というのは、それなりに大変なことだと思っていたんですが、そういった強い思いこみは、どうも当人のおかあさんだけだったらしい。

玄関先で奥から聞こえてくるアニメの音声を確認し、抜き足差し足で子供達の背後に回る。
息を殺して『いち。に。さん!』の合図で「たら〜ん!」
両手に真空パックされたサーモンの半身ぶら下げて、子供達と再開を喜び合おうとした母の思惑は大いに外れたモノとなる。
アニメ(スポンジボブ)から目も離さずに「おかえり」のひとこと。
一瞬で頭へ血が上り、「ちょっと、いい加減にしなさいよ!」
リモコンを足で蹴飛ばしてディスプレイ前に立ちはだかって、ようやく母を見上げる息子達。

「お帰り、ママ。見えないよ」

ソファの向こうへとんでったリモコンを取りに行きながら「けったらいけないんだよ」と次男。

怒りに震えながらも、底知れぬ寂寥感に支配されつつある私の足下に、
うにゃうにゃすり寄ってきた我が駄猫のやわらかさだけが出張から戻った母のよりどころであった。

Posted: 日 - 1月 23, 2005 at 10:06 午前        


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