アクセス解析CGI

テレビ!テレビ!テレビ!


外国出張中のホテルでの楽しみに、室内バー(冷蔵庫のなかみ)を制覇するだの、ルームサービスで駄食するだの、ツインベッドをくっつけて即席ダブルベッドでごろごろする、だの、まあいろんな項目があるわけですが、アタクシの一番のお気に入りはなんと言っても「ローカルチャンネルの鑑賞」をナンバーワンに挙げているのであります。
ま、そんなに威張って申し上げるようなことではないのですが。

米国への出張の場合は絶対に外さない番組というのがいくつかあるので、チェックインと同時にコンシエルジュにテレビ番組表をリクエストしてプログラムチェックを行います。
特に「サタデーナイトライブ」と、パリス・ヒルトンとニコール・リッチーの「シンプルライフ」は絶対に絶対に外してはならない大好物番組なので、その日はなにがあっても仕事を切り上げ部屋へ戻り、テレビの前に座ってしっぽを降りながら画面に没頭。
うっかりすると夕食はみんな大好き「TVディナー」だったりするから困りもの。

海外出張なんて、ほとんと自由時間がありませんから、寂しいようでもこれくらいの楽しみがせいぜい。
翌日のために泥酔するわけにもいかず、かといって女性ひとりで夜の街を徘徊するわけにもいきません。
誰にいいわけしてるのかわかりませんが、そういったわけで、夜のテレビ鑑賞は比較的出張向きなお手軽娯楽といえますね。って、イマジナリーオーディエンスに笑顔を向けるアタクシです。

さて、今回のパリ出張中は途中でローマ法王の御帰天がありましたから、フランスのテレビ局も急遽の特別番組編成になってしまい、ちょっとそういった意味では残念なテレビライフになってしまいました。

が、しかし。
ローマ法王の哀しみのニュースばかりのテレビ局の中で、3チャンネルでは4月2日(土曜日)午後7時半ころから、なんと、あのスーパー馬鹿コンビの「シンプルライフ」が放送されていました!
わーい!わーい! ローマ法王の訃報は哀しいけれど、そろそろそのニュースも飽きちゃったし、弱ってたとこなんだよ〜ん! と、喜んで見始めたら、なんとあの世界一の馬鹿パリスと阿呆ニコールがフランス語を話しててびっくり!

フラ語はわかんないけど、彼女たちのエーゴは5歳児程度のしろものゆえ、吹き替えになっても困ることはあるまい。との読み通り、しっかり内容を理解しながら不謹慎にも腹を抱えて大笑いの30分。

パリスとニコール

この日は前日到着した息子達と朝からずっといっしょ。

7時半にルームサービスで朝食を頼んでからおもいついてテレビをつけると、案の定子供番組が目白押し。
日本では夕方から夜にかけてが子供番組集中時間帯であるけれど、どうやらフランスは朝の7時から9時くらいの2時間ほどが子供タイムの様子。

これは大変好ましい。
学校から戻り、夕食までの時間、あるいは夕食後の時間にテレビを見てしまうと、あっというまに子供達の就寝時間になってしまう。子供に一日の出来事を報告してもらいたい時間をテレビに消費されるのは親にとって大変なストレス。

その点、朝は家族が話し合ったり、静かに時間を過ごす場合ではないから、テレビに時間をとられても、さほどのダメージではないよね。

パリ滞在中、彼らは毎朝この子供タイムをとても楽しみにしており、時差ぼけもあっただろうけれど、毎日しっかり早起きをしたのも感心感心。
これも朝の子供タイムのメリットです。
夕方や夜にテレビタイムがずれ込めば、必然的に夜更かし、朝寝坊のルーチンワーク。
これは子供にとっても親にとってもいいことではありません。

子供向けのアニメも、工作番組もCGアニメーションも一通り見たけれど、息子達はどれもこれもフラ語に抵抗することもなく、素直に愉快に楽しんでいたみたい。

なかでも「アストロボーイ(鉄腕アトム)」と「スクービードゥ」はともに米国で馴染んでいた番組だっただけに、
「アストロがフランス語だ!」なんて騒ぎつつ大喜びしてました。

あと特筆すべきは、夜やってた番組で、どういう展開からそうなったのかさっぱり見当もつかないのですが、いきなり司会者やらコメンテーターやらゲストなんかが、席から立ち上がって客席のみなさんにキスし始める、というもの。
「さすがアムールの国だわ〜ん。アタクシもキスしてほしいわ〜」
と、ひとり動悸を激しくして羨ましがっておりました。

映画俳優をゲストに招いての「徹子の部屋」的な番組も見ましたが、セットも人間も、もっと砕けた感じ。
セットのソファに大型犬が寝そべってて、それをくしゃくしゃ、となで回しながらゲストが着席するあたり、
日本では見られない「大人」な印象を受けました。

司会者やゲストがわりに年配といわれる年齢層のヒトが多いのも好感度大。
番組を進行させる、いわばキャプテンにのーたりんな若造を据え付けられると、それだけで途端に番組が軽薄な感じになるし、気の利いたアドリブもできないから下世話なジョークの連発で品が悪くなる。
年齢層を少し挙げるだけでこんなに落ち着いたトークショウになるんだな、と感心することが多かったフランスのテレビ番組事情。

「ロマン出てないかなあ〜」との希望は叶わなかったけど、大変楽しませていただきました。




Posted: 月 - 4月 11, 2005 at 01:56 午前        


©